円位堂の左側にある円筒形の句碑には芭蕉の四時遺章が書かれています。
『みのむしの 音を聞くによ來よ草の庵』 『日のみちや 葵かたふく 皐月の雨』
『はこねこす 人もあるらし けさの雪』 『春たって また九日 野山哉』
句碑の下段には俳諧師26人の句が記されています。
第一世庵主の大淀三千風、伊賀上野の松尾芭蕉とは生家も近く、年齢も同世代(三千風は5歳年長)で、同じ俳諧師として交流がありました。
天和二年(1682年)三千風が構想から8年かけて松島の景観を詠った作品を集めたこの本が、芭蕉の『おくのほそ道』の旅へのきっかけとされています。